第三話「デート」

初夏のよく晴れた、絶好のデート日和だった。

待ち合わせは午前10時に店の前。
木偶の坊 座りG + Dollwig cute
彼女は時間を守るタイプで5分前には来る。

些細なことだが、時間の感覚に共感できた。

特にデートだからと言って気取った服装もしない。
二人の共通点を探すのが楽しかった。

電車を乗り継いでスカイツリーに向かう。
スカイツリー(フリー画像)
事前にソラマチの展望レストランを予約し、ツリーの展望台チケットも取っておいた。

レストランの予約は12時なので、それまでソラマチをブラブラ見て回る。
休日でごった返す商用エリアは2人とも苦手だった。

レストランではツリーを眺めながら、食べ物の好みで盛り上がる。
展望レストラン(フリー画像)
お互い食い道楽ではないようで、ありきたりな好みだった。

食後に展望台への列に並び、いよいよスカイツリーへ昇る。

付き合うことのOKはもらったので、ちゃん付けで呼んでみた。
俺「れいみちゃん、高いの大丈夫?」
れいみ「大丈夫」
すんなりとちゃん付けを受け入れてくれた。

れいみちゃんはあまり感情を表に出さないが、そのトーンで高い所が苦手でないことはわかった。
もちろん俺も高い所は苦手じゃない。

エレベータで展望台に着くと、れいみちゃんは珍しくはしゃいだ。
スカイツリーからの眺望(フリー画像)
天気も良く、遠くまで見渡せる。

景色に見惚れながら、とりとめのない話をしていたら、いつの間にか夕焼けになっていた。
木偶の坊 座りG + Dollwig cute
れいみ「あ、ちょっと! 夜景も見たい」

俺も同感だったので、喫茶コーナーでお茶を飲みながら暗くなるのを待った。

夜景のきれいさに圧倒された。
スカイツリーからの夜景(フリー画像)
少し歩いては、その景色に見入り、また歩いてを繰り返す。

ホテルに行きたい。れいみちゃんを抱きたい。
そんな気持ちが高まってくる。

営業終了のアナウンスが流れ、人影もまばらになった。
初デートでいきなりホテルに誘ったら嫌われるに決まってる。
今日はここまででよしとしよう。

俺「さ、帰ろっか」

すると、れいみちゃんが俺の上着の裾をつまんだ。
木偶の坊 座りG + Dollwig cute
れいみ「・・・」

俺は慌てず、れいみちゃんの言葉を待った。

れいみ「いいよ」
聞こえるか聞こえないかの声だった。

またたく夜景の中で、俺はれいみちゃんを抱きしめた。

つづく
(二人の関係:れいみちゃん - ちょっと!)
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