2/4話『八二ーフラッシュ』

深夜
東京のパンサークロー日本支部。
某大使館
「装置は八二ーの体内かも知れん」

八二ーは抵抗するでもなく、ミスタージルに従っていた。
木偶の坊タイプG+キュート
ミスタージルは八二ーの身体を調べるが、血液、脳波、X線、いずれも常人と変わらなかった。

八二ーの全身レントゲン写真を見る。
女性の全身レントゲン写真
「ちっ! まったく異常なしか」


某大使館
八二ーの検査は延々続いていた。

「どこだっ?! 装置はどこにあるっ!?」

「もう帰らせて・・・」
木偶の坊タイプG+キュート
懇願する八二ーだが、聞き入れられるはずもなかった。

「脳に電極を挿して、深層心理をデータ化する」
ジルは強引な方法で情報を引き出すことにした。

(ウィーン)
検査装置の電極が八二ーの頭部に降りてくる。
電極が頭皮に触れた瞬間、八二ーの頭に如月博士の声が聞こえる。

(八二ー、これは音声ガイダンスだ。エマージェンシーモード、レベル1を発動する)
ドールアイ
「何? パパ?」

周りを見回す八二ー。
木偶の坊タイプG+キュート
(右手で首のハートスイッチを押しながら、八二ーフラッシュと叫べ)

言われるまま、スイッチを押す八二ー。

(カチッ!)
木偶の坊タイプG+キュート
「八二ーフラーッシュ!」

光り出す八二ー。
木偶の坊タイプG+キュート
着衣が分解されていく。

生まれたままの姿になる八二ー。
木偶の坊タイプG+キュート
新たな髪や衣服が形成される。

「これは・・・」
木偶の坊タイプG+キュート
自分の変化に驚く八二ー。

(今のおまえはキューティー八二ー。運動能力が通常の4倍になっている)
博士の声が続ける。
(シルバーフルーレと叫べ)

「シルバーフルーレ!」
09
右手に細身のサーベルが握られる。

(戦え八二ー。EM1はお前の存在が脅かされた時のモードだ)

フルーレを振り回し、手下を蹴散らす八二ー。
木偶の坊タイプG+キュート
次々と斬られる手下たち。

斬られて死んだパンサークローの怪人たちは、証拠を残さないよう灰になる。
その様子に何かを感じる八二ー。
「逃げなきゃ」

八二ーは出口に向かった。
木偶の坊タイプG+キュート
「八二ーを追え! 逃がすな!」

手下が八二ーを追いかける。

如月博士の声が続く。
(万が一、EM1で防ぎきれない危機に面した場合、レベル2が発動し、閉鎖したコア内部だけをメルトダウンさせ、身体は消滅する)
灰になった手下と説明が被る。

「私は、一体何なの?!」
木偶の坊タイプG+キュート
(お前は私の娘で、空中元素固定装置そのものだ)

「空中元素・・・?」
(空中元素固定装置は、原子レベルで自由に物質を作り出せる装置だ。ハートスイッチを押しながら情報をロードすれば、その通りに元素や化合物を作り、状況に応じた形状を生成する。お前にはキサラギ、キューティの他に5つのモードが用意されている。フラッシュが聴覚、ファンシーが視覚、ハリケーンが操縦、アイドルが案内、ミスティが伝達だ。キサラギに戻るにはリセットと言い、ケガを治すにはキサラギモードでサージェリーと言えばいい。ただし、サージェリー中はすべての活動が停止するから注意が必要だ)
自分の存在に疑問を持ちながらも、七変化については把握した八二ー。

基地の出口に手下が集まっている。
小部屋に隠れ、様子を伺う八二ー。
「どうしよう・・・そうだ!」
八二ーは再度ハートスイッチを押した。

「フラッシュ!」
木偶の坊タイプG+キュート
フラッシュ八二ー(報道姿の聴覚モード)

耳を研ぎ澄まし、敵の居場所を把握した八二ー。
手下がいない隙を突いて脱出する。

外は初めて見る東京だった。
朝の東京
移動手段を探す八二ー。

「ファンシー!」
木偶の坊タイプG+キュート
ファンシー八二ー(モデル姿の透視モード)

エンジンがかかったままのバイクを見つける。
バイク
もちろんバイクなど運転したことはなかった。

「ハリケーン!」
木偶の坊タイプG+キュート
ハリケーン八二ー(ライダー姿の操縦モード)

自在にバイクを操り、羽田に向かう。
羽田空港

「アイドル!」
木偶の坊タイプG+キュート
アイドル八二ー(CA姿の案内モード)

学園へのルートを割り出し、CAに扮してまつもと空港へ降り立つ。
まつもと空港
地元に戻った八二ーは、親友、夏あさみのことを思い出した。

「ミスティー!」
木偶の坊タイプG+キュート
ミスティー八二ー(歌手姿の伝達モード)

(夏ちゃん、聞こえる? あたしは無事よ!)
木偶の坊タイプG夏音
「八二ー? なにこれ!?」

(声だけ届けてるの。もうすぐ戻るから、先生には上手くごまかしておいて)
半信半疑ながら、八二ーが授業を休むと教師に伝えるあさみだった。

昼過ぎ、聖チャペル学園
「リセット!」
木偶の坊タイプG+キュート
「ただいま」

無事、学園に戻る八二ーだった。
学園校舎

3/4へつづく

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