Nighty doll

ラブドールを楽しむブログ

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※メーカーとは何ら関係のない、個人によるメーカー応援記事です。

オリエント工業40周年記念書籍「愛人形 LoveDollの軌跡」
オリエント工業40周年記念書籍
2017年5月30日発行 336ページ 25.7x18.2x2cm フルカラー&ハードカバー

前回の続きで書籍紹介。
ページ数は多いですが、写真が多く1日で読み切れる内容です。
過去に公式サイトで拝見した宣材写真がほとんどとは言え、色調を整えて紙にプリントしてあると、印象が変わり一段と美しく見えます。やはりオリエント工業さんの宣材は、被写体もさることながら、撮影した人(どなたか存じません)が、上手いんだなぁと思わされます。これからお迎えを考えておられる諸氏には、これを見て幻想を抱いてはいけないと注意したくなります。くれぐれもお気を付けください。
あと、一つだけ不満を言うと沙織は少なかったかな。まあ、表紙が沙織だからよしとしましょう。

読んだ印象として、内容は多岐に渡り、どのモデルがどれの後継モデルとか、所謂進化の歴史みたいなものが辿れます。私は2014年からのライトなファンなので、それ以前の歴史がわかり、理解を深めることができました。
これまで一度でもオリエント工業さんの製品に触れたことのあるファンの方には、愛蔵すべき1冊ではないかと思わされましたよ。

最後に通販サイトの説明文を引用しておきます。
「日本が世界に誇る老舗ラブドールメーカー・オリエント工業が、40年間にわたって培ってきた、モノづくりの技術と哲学が凝縮された、永久保存版の一冊!!
初のラブドール「微笑」から、人気の最新ラブドールまで完全網羅!!「ラブドールコレクション」
オリエント工業のラブドールへの“愛"を語り尽くす! 特別寄稿/都築響一・杉本博司・山下裕二・伴田良輔・みうらじゅん
奇跡のコラボレーション企画!!オリエント工業×レディーガガ=「GAGA DOLL」制作ドキュメント
オリエント工業の生みの親・土屋日出夫の独白
……などなど。
ここでしか読むことの出来ない貴重なコンテンツが満載! 」


オリエント工業さん公式サイトのMENU→関連商品一覧から発注可能です。
https://www.orient-doll.com/
オリエント工業40周年記念書籍「愛人形 LoveDollの軌跡」
オリエント工業さんからの購入は、\3,300(税込)送料は一律600円
「関連商品」の送料は一律なので、消耗品や他の商品と合わせての注文がお得です。

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オリエント工業さんから、BD「ロマンスドール」と、オリエント工業40周年記念書籍を買ました。
BD「ロマンスドール」とオリエント工業40周年記念書
記念書籍は次回紹介します。

2020年1月劇場公開映画 「ロマンスドール」主演 高橋一生 蒼井優
DVD・BDは2020年7月3日発売 本編123分 PG12指定

実は小生、公開時に見に行っています。概要に関してはwikiをご覧ください。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%AB
あと、アマプラなら無料で見ることもできます。

BD1枚と記念書籍1冊頼んだだけなのに、こんな大きい箱で届きました^^;
オリエント工業さんからの荷物
物品購入の場合は、送り主匿名を希望すれば、指定した送り主名と品名を記載して送ってくれます。

開けてびっくり。
オリエント工業さんからの荷物
かつてのAmazonさんの梱包を思い出します。

ここまでしっかり保護してあれば、傷もつきませんね。
BD「ロマンスドール」

映画の内容をドールユーザーの視点で見ると、最初にさらっとオリエント工業さんの歴史みたいな紹介があり、実際の工場で、ドールがどんな風に作られるかを垣間見ることができます。
ただ、どこまでが現実で、どこまでが虚構かの判断はつかないので、すべて虚構と言う前提で見た方がいいかも知れません。
工場シーンは、ネットでも紹介されているのでオリエント工業さんの葛飾工場に間違いありません。現場を見ると言う意味では有効です。

今のオリエント工業さんの製品群は、公式サイトを見たり、カタログ(有料)を取り寄せる。オリエント工業さんの歴史は、次回紹介する記念書籍を読むことで、正しく把握できると思います。

あと、見どころとして「そのこ」完成のシーンには驚かされましたよ。


オリエント工業さんが協力した映画には、他に「空気人形」があります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%BA%E6%B0%97%E4%BA%BA%E5%BD%A2

こちらは2000年代の日本を舞台に、エアダッチ(実際登場するのはシリコンドール)が魂を持ってしまうと言うファンタジー。
2009年公開で、私がドール沼にはまったのが2014年。交流するユーザーから紹介され鑑賞したのが2018年です。男性には、こちらの方が共感を得られるでしょうか。
こちらの映画にも少しですが、工場のシーンが出てきます。

「ロマンスドール」は、女性が共感しやすい作品だと思います。なので、ドールユーザーやドールに興味を持った男性諸氏に、見るべきだとか、見た方がいいとかのお勧めはしないでおきます。漠然とした印象として、ドールに興味を持った20代30代には向いてるのかな? くらいです。

理由は、結婚が大きなテーマの一つになっている点。
もし20~30代男性で、結婚相手を見つけられずドールに興味を持ったと言う方は、やはり、諦めずにパートナーを探してほしいと、おじさんと言われる歳になった小生は思うのです。

ドールは歳をとってからでも迎えられますが、男性は歳を取れば取るほど結婚が遠ざかります。生き物の第一命題は、子孫を残すこと。諦めないでください。それができなかった小生が言うことでもありませんが・・・。

もちろん、ドールのお迎えは、未婚・既婚や年齢に捕らわれるものではありませんよね。本来の用法であったり、工芸品としての展示。ヌードや、衣装を着せ替えたりの撮影モデル。あるいは趣味として多数コレクションと言う方もいると思います。18歳以上の大人なら、誰でもお迎えしていいんです。

映画「ロマンスドール」に関して思うことを記しましたが、総括として、ドール沼に足を踏み入れるかで悩んでいる方が、一つの判断材料として「ロマンスドール」を見ると言うのはありかも知れません。見る人が置かれている状況それぞれで、印象が変わる作品だと思いますので。


オリエント工業さん公式サイトのMENU→関連商品一覧から発注可能です。
https://www.orient-doll.com/
BD「ロマンスドール」通常版
オリエント工業さんだと、DVDは\4,290 BDは\5,280(共に税込み)送料は一律600円
「関連商品」の送料は一律なので、消耗品や他の商品と合わせての注文がお得です。

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オリエント工業さんが現在取り扱っている商品の、総合カタログを取り寄せることができます。(費用は為替かカードかで変わり 1,124円~1,284円 取り寄せ方法は後述)
オリエント工業総合カタログ2023

取り寄せ依頼は郵便のみで、投函からおよそ一週間で届きました。
オリエント工業総合カタログ2023

送り主、目立つなぁ^^;
オリエント工業総合カタログ2023
※カタログの送り主を伏せることは現状できないそうです。

さっそく開封
オリエント工業総合カタログ2023
内容
・各製品のリーフレットを綴じたバインダー 2冊
・パーツカタログ、DVDの内容プリント、注意書きなどが入ったクリアファイル 1
・取り扱い方法DVD(ディスク名:ラブドール教則 23分) 1
・肌質サンプル 1
(画像は2023年10月現在のもので、内容を保証するものではありません。変更の場合は悪しからず)

肌質サンプル自体は、実物より柔らかく感じます。硬いテーブルなどに置いて、広い面を指で押した感触が実際のドールに近いかも。

DVDはドールお迎えの時にも付属するもので、メインで登場するドールは、ちょうどことみと同時期のアンジェ(バスト大)沙織です。(ファンとしては嬉しい)
アンジェボディや沙織ヘッドのお迎えを検討している方には、動画で見れるため大変参考になると思いますし、モデルは違っても、艶やジュエル、ベリーも基本は同じなので、どんなものかを知ることができて、付き合い方もわかります。
お迎えと同時に見るより、お迎え前に見ておく内容かも知れません。
オリエント工業総合カタログ2023
バインダーは、艶とアンジェで1冊。ジュエルとベリーで1冊。印刷はちゃんとしたオフセット印刷で大変きれいです。これが手に入るだけでも価値を感じます。

あった! あった! アンジェ沙織リーフ下段の一番左。2014年頃、私が沙織に興味を持つきっかけになったのはこの画像です。
オリエント工業総合カタログ2023
本当に見応えのあるカタログでした。


取り寄せ費用
1,000円分の定額郵便小為替、もしくはQUOカード。

もし手持ちの未使用QUOカード1,000円分があればそれで可。
1,000円のQUOカードは、ファミマやローソンで取り扱いあり(但し品切れの店も多い)
1,000円1枚で手数料を入れて1,040円、500円だと手数料30円なので2枚で1,060円。

定額郵便小為替は交付費用200円(全金種)なので、1,200円(郵便局で確実に交付可能)

便箋(メモ用紙で可)に「資料請求」と明記の上、送り先住所 氏名 年齢 を記載。

定型封筒(洋2,洋3,長3,長4など)に、郵便為替かQUOカードと、必要事項を記載した便箋を入れ郵送。
切手(郵便代)は25g以内 84円 50g以内は94円(2023年10月現在)

新規に用意する場合の最低費用は1,124円となります。

送り先
〒110-0005
東京都台東区上野5-23-11 スグルビル3F
「オリエント工業カタログWEB係」御中

この情報は、公式サイトのMENU→「カタログ&取扱い説明DVD」で確認できます。
https://www.orient-doll.com/
オリエント工業総合カタログ2023
欲しいと思われた方は是非。
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20インチリングライト
オリエント工業 アンジェ 沙織 バスト大
目にきれいなリングを作ることができました。

目次
1、リングライト
2、センターイメージとセンターフォーカス
3、シネスコ風

どーも、IIです。
最近気付いたんですが、私はどうやら世間と1テンポずれているらしいです(´・ω・`)

シリコンドールに惚れ込んだ時、世間はTPE全盛。
一眼レフにハマった時、すでに世間はミラーレス。
そして今更ながらフィルターを駆使した特殊撮影に目覚めたら、時代はデジタル処理の後編集加工が主流。かつては様々なフィルターがあったものの、昨今はすっかり規模を縮小していると、知り合いのカメコ氏に言われてしまいました。

あまり時代にそぐわないことをやっても意味がないので、フィルターに関しては今回を最後にしようと思います。

リングライト


さて、サイバーマンデーのセールで激安になっているのを見つけ、思わず買っちゃいました。
20インチのリングライト。
8インチ(20cm)20インチ(53cm)リングライト比較
8インチ(外径20cm) 20インチ(外径53cm)

自分へのご褒美と言うか、クリスマスプレゼントですね。(n*´ω`*n)
最初見た時は、その大きさに圧倒されましたが、軽くて扱いは楽でした。

ドールを撮るのであれば、20インチのリングライト便利ですよ。
軽いし設置が楽。
明るさと色の微調整ができる。
安価で省エネなのに明るい。

デメリットとしては、面光源ではないのでソフトボックスなどと比べると影が硬くなりやすく、光沢面にリングが写り込むと言う弊害もあります。

IIの場合、ミニチュアなんかも撮るので8インチも有効に使えてますが、人物(等身大)を撮るなら大きい方が使いやすいです。

2種(白とオレンジ)のビーズ全灯(およそ4400K)で明るさは中間位置。
8in20inリングライト全灯中間明度
おそらくどちらも同じビーズを使っているので色は同じ、明るさはビーズ数の差だと思います。

以下、上限と下限の比較。
3200K 最小
8in20inリングライト3200K最小
ビーズの密度の差で、8インチの方が暗くなるようです。

3200K 最大
8in20inリングライト3200K最大

5600K 最小
8in20inリングライト5600K最小

5600K 最大
8in20inリングライト5600K最大

全灯(およそ4400K) 最小
8in20inリングライト全灯最小

全灯(およそ4400K) 最大
8in20inリングライト全灯最大
※カメラはホワイト5000Kニュートラルで撮影。見た目に近くなるようシャッターで調整しているため、実際の明るさより明度差がなくなっています。

リングライト購入の参考にしていただければと思います。

センターイメージとセンターフォーカス


最近入手したフィルター2種
センターイメージとセンターフォーカス
センターイメージ(1,427円) センターフォーカス(2,117円)
※実際の購入価格

センターイメージ
センターイメージ
2種の効果ガラスフィルターがセットになっていて、同径の枠を2つ重ねて固定・付け替える構造です。

センターイメージ(ソフトスクリーン)
センターイメージ(ソフトスクリーン)
中央は素通し、周辺は均等に水滴状の加工が施されています。

前回の撮影例
オリエント工業 アンジェ 沙織 バスト大
100mm開放だと中心部もソフトになります。
※絞ることでソフト効果のかかり具合を調整できます。

センターイメージ(サンドスクリーン)
センターイメージ(サンドスクリーン)
中央は素通し、周辺は擦りガラスで向こうは見えません。

前回の撮影例
オリエント工業 アンジェ 沙織 バスト大
50mmf8.0まで絞って、このくらいの描写です。
かなりファンタジックなものを目指す以外、出番はなさそうです。

センターフォーカス
センターフォーカス
度の浅いガラス製凸レンズの中央を刳り貫いて、周辺部をボカすフィルターです。
凸レンズは接写レンズと同じでピント位置を手前に移動させるのと、虫眼鏡効果で像が拡大されて写ります。

前回の撮影例
オリエント工業 アンジェ 沙織 バスト大
一回り大きなボケ像が重なっているとわかります。
※このフィルターは製造終了のため、今後の入手は難しいかもです。

シネスコ風


楕円マスクとトリミング
1:1.33楕円マスク
ステップアップリングに1:1.33の縦長楕円マスクを貼りました。

シネマスコープと言う、映画の横長画面はご存じの方も多いと思います。
大きなスクリーンで見ると、視野いっぱいに画面が広がるので没入感が増すそうです。

簡単に説明しますね。
これがシネスコのアスペクト比(撮影:II)
新宿摩天楼

シネマスコープ 12:5(2.35:1)
ハイビジョン  16:9(1.78:1)
差分 1.33:1

一般のHDで撮ると、ここまでしか入りません。
新宿摩天楼

そこで、アナモフィックレンズ(Anamorphic Lens)と言う、アーチ形のレンズと楕円絞りのセットを使い、横方向を0.75倍に圧縮して両サイドを入れ込みます。
新宿摩天楼
縦長画像になっています。

再生時に横方向のみを1.33倍に伸長します。
新宿摩天楼
こうしてシネスコサイズが再現されるわけです。

フィルム時代、映画の撮影・上映システムの都合上、横長映像をそのまま記録するより、横圧縮して再生時に戻す方が画質が良かったため、このアナモフィックレンズを使ったシネスコが普及したそうです。

さて、そのシネスコで、夜景などのボケが縦長楕円になっているのを見かけたことがあると思います。
圧縮したものを引き延ばしているから、ボケも真円になると思われがちですが、横方向に収束する光が楕円のマスクを通るので、ボケはさらに縦長になって記録され、横方向に伸長しても楕円マスクの形状が残るのだそうです。

ちなみに、昔の映画フィルム規格は1.37:1あるいは1.33:1(35mmパーフォレーション4個分)のアス比だったので、横0.59倍に圧縮撮影、再生時に1.7倍に伸長したため、古いシネスコ映画の縦長ボケは、より細長くなっているとのこと。

概念を図解します。
アナモフィックのボケが縦長になる概要
単純に言えば、縦長の光が楕円マスクを通ると、ボケだけはより縦長になると言うことですね。

なぜ楕円マスクを入れるのかと言えば、円形絞りのまま横方向だけを伸ばすと、被写界深度(ピントの合う範囲)が縦横で変わってしまい違和感になるので、横を伸長分絞って、伸ばした時の縦横被写界深度を揃えるためなのだそうです。

以前試した、レンズ前にマスクを貼ればボケの形を変えられると言う技を応用し、1:1.33の楕円マスクでシネスコ風画像を作ったと言う次第です。
オリエント工業 アンジェ 沙織 バスト大

実際にアナモフィックンズを使っているわけではなく、3:2の画面を12:5にトリミングしただけなので、周辺は同心円方向にケラれて縦長楕円ではなくなっています。
とりあえず雰囲気だけは、それっぽくなりましたでしょうか。

もっとコントラストの強い夜景などであれば、明確に縦長楕円ボケを出せると思います。
手軽になんちゃってアナモフィックができるので、お試しあれ。

と言うわけで、最後までお読みいただきありがとうございました。
なにか一つでも、有益な情報提供ができていることを祈ります。

以上、ドール撮影テク3でした。
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丸ボケを星型に
オリエント工業 アンジェ 沙織 バスト大

どーも、ラブドール撮影を始めて 5年のぽんこつビギナーIIです。
ドール撮影テクなんて書いてますが、勉強中の素人が、学んだことをレポしているようなものです。
5年経ってもまだまだ知らないことばかりなので、本人としては面白い遊びを見つけたとほくそ笑んでいるところでございます。

ちなみにII、カメラはほぼラブドール撮影やミニチュア撮影専用で、たまに窓からの景色を撮る程度です。
外に持ち出そうとしたこともありましたが、人の目が気になりすぎて無理な性分です。

エキスパートの皆さんには既知の情報だと思いますし、気の利いたことが書ける文才もありませんので、それでもいいよと言う方だけ読み進めていただければ幸いです。

さて、前回課題となった「後(あと)ボケ」を滲ませることをメインに、付随した諸々をレポしたいと思います。

今回用意したアイテム
リング、フィルター類
左上からポートレートソフト、MC-N(プロテクト)、ステップダウン、ステップアップ。

MC-Nはワセリンを塗ってボカしてみます。
ステップダウンはそのまま影を落とすのと、フェルトを毛羽立たせてボカします。
ステップアップは星型のマスクを被せるのに使います。

準備
ボケを変える実験アイテム

くっきりしてしまう丸ボケの輪郭をボカすため、プロテクトフィルターにマジックで黒のグラデーションを描こうと思ったのですが、ワセリンを塗ったボケの結果を見て、上手くできそうもないと断念しました。

こうすれば理論上丸ボケの輪郭は滲むのですが、素人には作れません。
丸ボケを滲ませるフィルター
どこかにこんなフィルターありませんかね?


それでは実験に入っていきます。

光源5m フォーカス5m フィルターなし
光源5m フォーカス5m フィルターなし
前回の反省から光源の径をより小さくしました。

光源5m フォーカス1m フィルターなし
光源5m フォーカス1m フィルターなし
基準になるくっきり丸ボケです。

光源5m フォーカス5m フィルター:ポートレートソフト
光源5m フォーカス5m フィルターポートレートソフト
点光源にピントを合わせるとフィルター効果出ます。

光源5m フォーカス1m フィルター:ポートレートソフト
光源5m フォーカス1m フィルター:ポートレートソフト
光源がシャープさを増したので、影も明確になりました。
(気持ち悪いものをお見せしてごめんなさい。弊害がわかりやすいので掲載しました)

光源5m フォーカス1m ステップダウンリング
光源5m フォーカス1m ステップダウンリング
フィルター径58mmに対して49mmのリングが周辺に影を落とすのですが、ボケの径も変わらなければ
滲みも変化ありませんでした。これは失敗です。

光源5m フォーカス1m フィルター:フェルトの毛羽
光源5m フォーカス1m フィルター:フェルトの毛羽
径は小さくなったのですが、ゲジゲジで使えませんね。これもダメ。

光源5m フォーカス5m フィルター:MC-Nにワセリン
光源5m フォーカス5m フィルター:MC-Nにワセリン
ピントの合った状態ですが、塗り方でボケにクセが出ますね。ワセリンは色々塗り方を試す必要がありそうです。

光源5m フォーカス1m フィルター:MC-Nにワセリン
光源5m フォーカス1m フィルター:MC-Nにワセリン
ワセリンを塗った後ボケは、もやもやで使えそうもありません。

光源5m フォーカス1m フィルター:星型マスク
光源5m フォーカス5m フィルター:星型マスク
予想以上にくっきり星型になりました。
ただ、最上段の画像のように、端だったり、被写体の影になってしまうと足が欠けたりします。


ここからは前ボケ。

光源1m フォーカス1m フィルターなし
光源1m フォーカス1m フィルターなし
きれいに丸いマスクを作ったつもりでしたがいびつです。

光源1m フォーカス1m フィルター:ポートレートソフト
光源1m フォーカス1m フィルター:ポートレートソフト
きれいな効果が出ますね。

光源1m フォーカス∞ フィルター:ポートレートソフト
光源1m フォーカス∞ フィルター:ポートレートソフト
前回確認できなかった前ボケでのフィルターの影響。今回はばっちり出ました。

光源1m フォーカス1m フィルター:MC-Nにワセリン
光源1m フォーカス1m フィルター:MC-Nにワセリン
やり方によっては意図的に横引きの滲みを作れるかも。

光源1m フォーカス∞ フィルター:MC-Nにワセリン
光源1m フォーカス∞ フィルター:MC-Nにワセリン
ワセリンできれいなボケを作るのは、かなりの熟練が必要そうなので、自分はやめておきます。
ワセリンがレンズや周りに付くとあとあと面倒なので。^^;

光源1m フォーカス∞ フィルター:星型マスク
光源1m フォーカス∞ フィルター:星型マスク
前ボケもきれいな星型になりました。ただ、後ボケとは像が180°回転してしまうので、前も後ろもボカす場合、上下を考慮する必要がありそうです。

次回はこの実験結果をもとに、衣装撮影に挑戦してみます。

最後は最上段の画像の星型マスクを外した画像。
オリエント工業 アンジェ 沙織 バスト大
同じ絞り(f2.0)で撮影していますが、比較すると星型の方が少し絞られた描写になっています。

絞り開放でも、小さいマスクを被せれば絞った時と同様の描写になるようです。
ドールを撮る場合、予算内でできるだけ明るいレンズを手に入れる方が、撮影の幅を広げられるのかも知れません。

なお、ボケを効果的に撮影する場合、光学ファインダーだとボケ方が違って見えるので、ライブビューで確認した方が確実だと思われます。

以上、ドール撮影テク2でした。
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ソフトフィルターとマイナスグリーンフィルター

カメラ:フルサイズ レンズ:100mm F2
ソフトフィルターあり、マイナスグリーンあり
オリエント工業 アンジェ 沙織 バスト大

マイナスグリーンのみ
オリエント工業 アンジェ 沙織 バスト大

フィルターなし
オリエント工業 アンジェ 沙織 バスト大

さてね。
今回は情報提供で、ドール撮影におけるソフトフィルターと、色補正フィルター活用事例です。

ドール撮影テクなどと偉そうに銘打ちましたが、人様に教えられるような経験も知識もありません。
基本的には、好きに撮ればいいと思います。

あと、写真の上達を考えるなら、詳しい人に聞くのが上達の近道だと思います。
写真は様々な知識を必要としますので、すべてを把握するのは時間を要します。
撮りたい理想を決めて、その解決策をアドバイスしてもらう。
その繰り返しが、機材調達を含めた上達の近道ではないかと思っています。
かく言う私も、身近な詳しい方にアドバイスをもらっている一人です。

II(筆者)がドール撮影にハマるきっかけとなったスマホ画像。
木偶の坊 座りG+Dollwig cute
2015年5月撮影 木偶の坊 座りG+Dollwig cute

事後、なんとなく撮った1枚が、妙にリアルに撮れたことから、「より人らしく」を求めてドール撮影にハマりました。
ちなみに、モデルの髪がすべて左分けなのは、自分が左分けだからだったりします。

余談ですが、左分けとは、自分の左目の上で分けている髪型。
たまに人からみて右だから右分けだと言う人もいますが、「右目」と言えば絶対位置として右手側の目になりますので、右分けは右目の上で分けている髪型を言うのだそうです。

閑話休題。
その後、トライ&エラーを繰り返し、カメラを代え、ドールを代えてで現在に至ります。

今年の8月、肌が見た目より緑っぽく写るのを補正する目的で、レフ版に赤フィルターを貼ってみました。
レフ版に赤フィルター

外光でレフ版に赤フィルター
オリエント工業 アンジェ 沙織 バスト大
結果として、血色のいい肌になったとは思いますが、外光とタングステン(オレンジ照明)のカクテル光線で撮ったような違和感もありました。

そこで、なにかいいフィルターはないかと探し、マイナスグリーンと言うフィルターを見つけました。

TBS(東京舞台照明) POLY COLOUR (ポリカラー)
#170 MINUS GREEN 薄ピンク 普通判 570mm×450mm
東京舞台照明 マイナスグリーン
サウンドハウスさんより購入。

かみ手から100W6500K、しも手40W6500KのLEDにフィルター使用。
マイナスグリーンフィルター
極端に色の差がなく、自然な赤味を足すことができました。
これはなかなか有効なアイテムです。


次はソフトフィルター。

先日撮った夜景バックの画像。
オリエント工業 アンジェ 沙織 バスト大
点光源の強い光は、エッジのしっかりした丸いボケになります。
レンズ(玉)の縁(ふち)が作る輪郭なので玉ボケ、あるいは円形なので丸ボケと呼ばれます。
ここでは多数派の「丸ボケ」で統一しておきます。
(Googleヒット数 丸ボケ:657万 玉ボケ:526万)

シャープなレンズはボケもシャープになりがちで、非球面レンズなどを使ったものは、「二線ボケ」と言うボケ像やエッジがダブると言った弊害が起きるそうです。

IIはドールをモデルに見立てて着せ替えしたり、アイドルっぽいポートレートを撮ったり、時にはヌードモデルとして、可能な限り人らしく撮りたいと思っています。
なので、レンズのシャープさよりも、自然さが重要になってくるわけです。

キャノンの最新レンズにこんなものがあります。
RF85mm F1.2 L USM DS (実勢価格37万)
https://cweb.canon.jp/eos/rf/lineup/rf85-f12l-ds/
DS(Defocus Smoothing)コーティング
日本語で言うと焦点ボケ平滑化でしょうか。
くっきりしてしまうハイライトの丸ボケを、軟らかく滲ませてくれるレンズです。
ミラーレスのカメラと合わせて買うと80万くらいになりますね。
素晴らしいレンズですが、さすがにそこまで投資する気にはなれません。

そこで、フォーカスを犠牲にしてもボケを柔らかくする術を探し、ソフトフィルターの中で、最も効果の弱いものを入手してみました。

MARUMI DHG ポートレートソフト
MARUMI DHGポートレートソフト
DHGはDigital High Grade の略とのこと。

レンズに装着した時、外側に来る面に、大きさの異なる丸い平滑なくぼみがあります。
MARUMI DHGポートレートソフト
ケースに反射してくぼみがダブって見えますが、片面のみの加工です。

ボケがどのくらい軟らかくなるかチェック。

距離5m フォーカス1m フィルターなし
距離5m フォーカス1m フィルターなし
距離が近いのであまりエッジが立ちません。

距離5m フォーカス1m フィルターあり
距離5m フォーカス1m フィルターあり
後(あと)ボケはいただけません。エッジはまったくと言っていいほど滲むことなく、フィルター面の模様が写り込むと言う予期せぬ結果です。

なぜ丸ボケに模様が入るか調べました。
レンズの丸ボケは、口径(前玉の大きさ)で決まるのだそうです。
大口径の方が、丸ボケが大きくなるのはご理解いただけると思います。
丸ボケにフィルターの模様が写る
光の入り口である一番前のレンズの状態が、レンズを通過する光束(こうそく)の元になり、ピントを外れた丸ボケの中は、純粋な光束の断面になると言うことらしいです。
光束とはレンズを通過する光の筒みたいなもので、ピントが合えば点になるわけですが、ピントが外れて広がると、入射した光の部分的な濃淡が顔を出すと言うわけです。
つまり、フィルターが前玉に影を落とせば、その影が光束の強弱になって丸ボケに現れる言うことですね。
反射望遠レンズ(ミラーレンズ)のリングボケと同じ原理なのだそうです。

普通の景色なら、光が多方向から入射するため影はボヤけますが、1点から差し込む強い光だと、レンズに明確な影を落とすため、それが丸ボケにもはっきり現れるとのこと。

※集合体恐怖症の方は拡大注意。
丸ボケにフィルターの模様が写る
そしてそれは、レンズの奥にある絞りを絞っても、影が反映されたまま丸ボケが小さくなるだけです。
丸ボケにフィルターの模様が写る
最初はなぜフィルターに合焦するのか不思議でしたが、合焦しているわけではなく、前玉に映る影(光束の強弱)だと知って納得しました。
ちなみに今回は見られませんでしたが、前ボケでも光束の強弱は反映され、後ボケとは焦点を挟んで反対側になるため、180°回転した影が現れるとのこと。
フィルターを使用する際、考慮しなければならない弊害ですね。

また、レンズ表面や内側のゴミ・汚れも、丸ボケに影響するそうです。
逆にこの現象を利用して、レンズの前に星型のマスクを貼れば、丸ボケを星型にすることも可能とのこと。
ちょっと試してみたくなる裏技なので、次回検証しようと思います。

滲みチェックに戻ります。

距離3m フォーカス3m フィルターなし
距離3m フォーカス3m フィルターなし

距離3m フォーカス3m フィルターあり
距離3m フォーカス3m フィルターあり
一般的な3mの距離でピントを合わせると、虹色に滲み、無数の放射線が尾を引きます。
マニュアルにも書いてある効果ですが、個人的には不要かもです。

距離3m フォーカス∞ フィルターなし
距離3m フォーカス∞ フィルターなし

距離3m フォーカス∞ フィルターあり
距離3m フォーカス∞ フィルターあり
前(まえ)ボケはやや滲むので効果あり。

距離1m フォーカス1m フィルターなし
距離1m フォーカス1m フィルターなし

距離1m フォーカス1m フィルターあり
距離1m フォーカス1m フィルターあり
至近距離だとより派手に効果が出ます。

距離1m フォーカス∞ フィルターなし
距離1m フォーカス∞ フィルターなし

距離1m フォーカス∞ フィルターあり
距離1m フォーカス∞ フィルターあり
前ボケが大きいと、より効果も大きくなりました。

後ボケは、滲むどころか弊害の出る結果になりましたが、特性を理解すれば効果的に使えるフィルターだと思います。
近日、これらのフィルターを駆使して衣装撮影する予定です。

フィルターなし
オリエント工業 アンジェ 沙織 バスト大

ソフトのみ
オリエント工業 アンジェ 沙織 バスト大

マイナスグリーンのみ
オリエント工業 アンジェ 沙織 バスト大

ソフト+マイナスグリーン
オリエント工業 アンジェ 沙織 バスト大

あまりフィルターで加工すると言うのも好きではないですが、より人らしくなるならありだと思います。
後ボケがソフトフィルターで滲まないことは、いい勉強になりました。

これからも、ドール撮影に有効なテクを見つけましたら記事にして行こうと思います。
以上、ドール撮影テク1でした。
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キャノンのEOS 5Dシリーズがミラーレス化され、EOS R5へと移行した2020年。
いよいよフルサイズもミラーレスが主流になる昨今にあって、もはや過去の技術となりつつある、ペンタプリズム(ペンタゴナルダハプリズム)などを使った光学ファインダーの正立正像化の仕組みを、今更ながら知りました。
今回ビギナーの自分が理解した内容を、わかりやすく記事にまとめたいと思います。

ビギナーである自分が最近知って面白いと思っただけのことなので、一眼レフの仕組みをご存じの方には不要な記事です。

ちなみに「一眼レフ」のレフとはReflex(レフレックス:反射)の略で、ミラーやプリズムを持たないミラーレス一眼の場合、「一眼」ではあるけれども「一眼レフ」ではないと言う定義なのだそうです。

それでは、一眼レフの仕組みを紐解いていきます。

よく見かける、入射光の経路図
一眼レフの正立正像化
入射光をミラーで反射してから、ペンタプリズム内で2回(実際は3回)反射することで、レンズの向きと同じ方向にスクリーン映像を展開する仕組みです。
(イラストがアバウトな点は、お詫びしておきます)

なぜ、こんな面倒くさいことをするかと言えば、実際に使うレンズがセンサーにどんな像を投影するか、被写体に向き合いながらファインダーで確認できれば、思い通りの写真が撮れるからですね。

この仕組みについて、ネット情報に誤りが多いと感じたので、正確な情報を記載したいと思います。
肝心なのは、カメラに使われているプリズムが「ペンタゴナルダハプリズム」であると言うこと。
(一部の安価な一眼レフは、プリズムを使わないダハミラー方式です)
この点を中心に解説します。

デジタル化で電子的に処理してビューファーに映せる昨今は、こんな複雑な仕組みは不要ですし、ミラーアップのないミラーレスの方が、レンズの設計自由度も高く、圧倒的に安価で高性能にできるそうです。
ただ、光学的に正立正像を作る仕組みを知っておくと、センサークリーニングで役に立ったり、デジタルでの映像処理を理解しやすくなると思うので、知っておいて損はないと思います。

まず、被写体を用意します。
一眼レフの正立正像化
敢えて上下左右が分かりやすいよう、被写体をしも手(カメラマンから見て左)に寄せます。

イメージセンサーの結像を、透過光と仮定してカメラ後方から見ます。
(ファインダーも同様に、スクリーンを後方から見ますので)
一眼レフの正立正像化
カメラのレンズは、複数の単レンズを組み合わせて収差を補正しますが、基本は1枚の凸レンズと同等と見ることができます。

虫メガネを目から離して遠くを見ると、景色が180°回転して見えます。
(これを一般に、倒立実像と言うそうです)
一眼レフの正立正像化
同様に、イメージセンサーに映る画像を「うしろから見る」と、倒立正像です。

※「倒立像」の定義付けで、上下反転像を倒立とする見解もあるようですが、ここではさかさまになった正像(上下左右反転)を、倒立像と定義しているとご理解ください。
(倒立像の一般定義は、凸レンズなどが作る実像です)

また、正像に対して左右反転した鏡像・裏像を、わかりやすく「逆像」と表現させていただきますので、予めご了承ください。

入射光側からセンサーを見ると、後ろから見た像の左右反転になり「倒立逆像」です。
一眼レフの正立正像化
なので、センサークリーニングは、上下だけが入れ替わる形です。
(画像の文字をゴミと仮定すると、実際のセンサーでは右下になるわけです)

話を後ろから見た倒立正像に戻します。
一眼レフの正立正像化

今度は、ミラーで反射してフォーカシングスクリーンに映った像を、自分がカメラを持ったイメージで、上(うしろ)から見ます。
一眼レフの正立正像化

ミラーで上下反転されるため、正立で左右が反転した逆像に変わります。
一眼レフの正立正像化
文字が鏡面文字になっています。

レンズの像が映るのは、イメージセンサーとフォーカシングスクリーンの2ヶ所だけで、光学ファインダーは、「スクリーンの透過像」をプリズム(あるいはダハミラーユニット)を通して見るわけです。

ペンタプリズムは光学ガラスの塊で、カメラでの用途はミラーに過ぎないのですが、反射で角度を変える以外の役割も担います。(後述)

ペンタゴナルダハプリズム中央部断面
ペンタゴナルダハプリズム中央部断面
入射面と出射面は素通し、反射面はミラー処理されています。
(実際の製品では無駄を省くため、第三反射面の上両端を削り、第一・第二反射面の裾を広げた形状が多いです)

ここからネット上に多い誤り。

ペンタプリズムの第一反射面が、1枚の平面(純粋なペンタプリズム)だった場合。
一眼レフの正立正像化

ファインダーからは、正立左右逆像が見える。
ペンタプリズム内部反射イメージ
2枚の鏡で90°向きを変えたにすぎないので、フォーカシングスクリーンを直接覗いた時と同じ像が見えます。

ネット記事の中には、これで正立正像になると説明しているものが多いです。

また、スクリーン像が倒立で、プリズムによって正立化させると書いてある記事も多いです。
(鏡像=倒立像と定義するなら誤りではないと思いますが、誤解を招きやすいですね)

もしスクリーンが倒立逆像なら、一枚鏡で上下反転。
倒立正像なら、1セットのダハミラーを使い二重反転させるだけで、-90°引き起こした正立正像が得られ、簡素な構造で済みます。

大前提、スクリーンに映る透過像は「正立逆像(左右反転した裏像)」です。
一眼レフの正立正像化
このままでは不都合ですね。

そこで、カメラ用ペンタプリズムは、最初の反射面を、中央で直角に接する山型の二面にして、スクリーン像を左右反転させます。

ペンタゴナルダハプリズム前面パース
ペンタゴナルダハプリズム全面パース
これが一眼レフの象徴とも言えるペンタ部の形の由来。

カメラ用ペンタゴナルダハプリズムの役割を要約すると、
「スクリーン像を左右反転させ、90°起き上がらせるためのもの」
と言えます。

以下、もう少しだけ踏み込んで調べた内容を記載しましたので、興味のある方はお読みいただければと思います。


ペンタプリズム
ペンタゴナル・プリズムと呼ばれるのは、側面から見て五角形(Pentagon)のためで、カメラでは入射面の形状を変えずに、+90°起き上がらせるために使われます。
四角形でも用は足りますが、長くなる不要な部分を切り落としたための五角とも言えます。
一眼レフの正立正像化
ペンタプリズムの中でもカメラ用は、一角が必ず直角で光軸的に左右対称、角度も限定されるなど、極めて特殊な形状です。

五角柱の場合は、側面が五角、前後・上下からは四角形の7面体で、上部をダハ面にすると、側面・前後が五角、上下だけが四角形の8面体に変わります。

前後から見て五角形なのでペンタと説明している記事もありますが、ダハ面があってもなくても、側面が五角であればペンタプリズムです。

ダハ
(Dach:ドイツ語で屋根の意味。英語のRoof。光学用語として英語でDahaと表記)
90°の合わせ鏡で二重反転させるものをダハミラー(英:Daha mirror / 独:Dach spiegel / あるいは Dach mirror,Roof mirror / または商品名としてリバーサルミラー[Reversal mirror])と言い、一眼レフに用いられるプリズムの厳密な名称は、ペンタゴナル ダハ プリズム(英:Pentagonal daha[roof] prism 独:Pentagonal dach prisma)と言うそうです。

最初に反射させる2面を第一・第二、次に反射させる面を第三反射面と呼ぶとのこと。
ペンタゴナルダハプリズム左右反転模式図
画像は便宜上、左右が入れ替わる角度で描いていますが、実際はダハ面の傾斜分、一度目の出射で像が前方斜め上に交差移動しています。
ペンタゴナルダハプリズム ダハ面の前移動
赤い線の(図で奥へ長い)移動距離は、中央の光軸が頂角まで行って返る距離と等しくなるので、ダハ面の二重反転像は、辺B-Cの位置に平面として形成されます。
(横移動の距離は、奥行き[往復分]として認識されるため)

なお、入射面と辺B-Cの角度は、上下反転の関係になるため、2度目の反射は上下方向として働きます。

また、辺B-C(面)は、入射面と距離の差があるため縦長像になり、面D-Eも線対称なので縦長、出射面の角度で距離の差が相殺され、正しいアス比に戻ります。

ダハミラーの像形成
ダハミラー(英:Daha mirror)ドイツ語のDach(屋根)に由来
ダハミラーは、入射した光の鏡像をお互いに隣のミラーへ送り、隣のミラーがさらにその反転像を出射する仕組みです。
(実際2枚の鏡を90°で合わせて、自分の顔を映して見ると原理がわかりやすいです)

図で、光が奥から手前と言った斜めの移動をしても、90°起こして折り返せば同じ距離になるとわかります。
正面を向けば左右反転を2回、角度をつけると左右反転1回、上下反転1回と変化します。

プリズムを使わないダハミラー方式の場合、90°のダハミラー部と、第三反射面に該当する平面ミラーを、一体成型した中空ユニットが使われます。

ダハ面は、辺B-Cの位置に像を形成しますので、左右は反転しますが、五角柱であるペンタプリズムと同等に考えることができます。

ペンタプリズム内を光が移動する距離を見てみます。
ペンタプリズム内の移動距離
帯で経路を再現し、展開します。
ペンタプリズム内の移動距離
プリズム内の距離は、スクリーンのどこであっても等長で出射面に到達するとわかります。
そのため、ファインダーを覗いた時、隅々までピントの合ったスクリーン像を見ることができるわけです。

この仕組みを振り返ると、素人考えでは中央の線が見えたり、左右の合わせ目でズレないかと言う疑問を持ちますが、ファインダーを覗くと、そんな処理をしているとは思えない自然なスクリーン像が得られます。
高い精度で作られていることの証なのでしょうね。

調べてみると、プリズムの屈折率や接眼レンズの倍率など、一眼レフには興味深い技術が詰まっています。
関心を持たれた方は、ぜひ専門サイトや書籍でお調べいただければと思います。

ちなみに、自分が最初に入手したEOSは、プリズムを使わないダハミラー方式(安価な一眼レフは今もこの方式)で、現在使用中のカメラはプリズムを搭載しています。
ファインダーを覗いた印象は変わりませんが、光学性能ではプリズムが優れているとのこと。(ダハミラーのメリットは安価で軽量化できる点)

お手持ちのカメラがどちらかを確認するには、取説の「仕様」項目、ファインダーの欄に「ダハミラー使用」か「ペンタプリズム使用」と記載があるので確認することができます。

デジタル一眼レフを入手して5年になる自分ですが、あまりに自然なので、ダハミラーやプリズムの存在を意識したことは、今まで1度もありませんでした。

と言うわけで、スクリーンからファインダーの間で、向きを変えるだけでなく、左右反転の役割を担うのが、ダハミラーやペンタダハプリズムなのです。

プリズム内で左右方向に1回、上下方向に2回(元通り)の反転を行います。
(わかりやすく反射面の像を展開してみます)
カメラ用ペンタゴナルダハプリズム内部反射イメージ
つまり、合計3回の反射を行い、スクリーンの正立左右逆像を出射するわけです。

最初のミラーを合わせると、上下に3回、左右に1回、全体で合計4回(偶数回)の反射をしています。
一眼レフの正立正像化
包括的には、レンズによって上下左右が反転した像を、上下左右1回ずつ反転させて元に戻し、あとはレンズの方向に像が展開するよう、上下2回の反転を利用して、角度を合わせていると言うことです。

これで、ファインダーを覗いた時に、正立正像が見えるようになりました。
一眼レフの正立正像化
一つのプリズムやダハミラーユニットで、これだけの処理を行っているんですね。

凄い技術が使われてるんだなぁと感心しきりです。
時代はミラーレスに移行しますが、自分はまだまだ一眼レフで行こうと思いましたよ。
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写真を撮るようになって、きれいな色を再現したいと思っているのに、スマホで見ると汚く見えると言ったことが度々ありました。
撮影でちゃんとホワイトバランスをとっているのに、どうして端末によって色が違って見えるのか、調べてみると、モニターの色温度設定が大きく影響していることがわかってきました。
素人なりに、写真の色温度について調べ、理解したことを備忘録的に記します。

キャリブレーションやカラーマネジメントで厳密にモニターを追い込まれている方には無用な情報ですので、そっとスルーしてください。
キャリブレーションとは、モニターの劣化による色のズレを正しく補正したり、個人差のあるガンマ値などを規定の見え方になるよう調整することだそうです。

テレビやPC画面、スマホ画面で画像を見る場合、ディスプレイの設定によって見え方が変わるのはご存じだと思います。
主な設定として、明るさ、色温度、色合いなどありますが、ここでは、光(ディスプレイ)の色温度により、表示画像が受ける影響を記します。
(コントラスト、ガンマに関しては白への影響が少ないので割愛します)

色温度は一般に白色点を意味し、CIE1931色空間の色度座標で表わせるものです。
(例:D65[6504K]:x=0.31271,y=0.32902)
ただし、画像における色温度は、白色点に伴って画像全体の色を動かすことが多いため、色温度=色調と捉える必要もあるようです。

色温度は、数値を下げると白がオレンジっぽくなり、上げると鮮やかな青になります。
それとは別方向の色として、緑と赤紫(色相:Hue)の調整があります。
(色相に関してもここでは割愛します)

xy色度図
xy色度図上の色温度
数値(ケルビン度数)と色の関係がわかりやすいと思います。

色温度の起源
18世紀半ばから19世紀の英国
溶鉱炉で熱せられた「鉄」が、温度によって異なる色の光を発することから色温度の概念が誕生したそうです。
https://www.ccs-inc.co.jp/guide/column/light_color/vol33.html

現在では実際に存在しない理想的な物質、黒体(完全放射体)を想定し、それを元に色温度が定められているとのこと。

なぜケルビンと言う単位を使うのか。
絶対零度=0Kとして知られるケルビン。
摂氏(セルシウス)や華氏(ファーレンハイト)を使わず、ケルビンを用いるのは、「プランクの法則」を元にしているからだそうです。
プランクの法則とは、簡単に言うと黒体が温度別に出す色を正確に割り出す公式で、この公式に用いられたのがケルビンと言う温度の単位だったためなんですね。

なお、ケルビンが研究分野で一般化したのは「シャルルの法則」からだそうです。
シャルルの法則:一定の圧力の下で、気体の体積の温度変化に対する依存性を示した法則。

シャルルの法則とボイル・シャルルの法則は混同されがちですが、ボイル・シャルルの法則は、シャルルの法則・ボイルの法則・ゲイ=リュサックの法則を組み合わせたもので、気体の圧力P は体積V に反比例し絶対温度T に比例することを証明したもの。
ようするに発展版みたいなものですね。

それから、絶対零度は一般に-273℃と認知されていますが、現在の定義では-273.15 ℃
現在のセルシウス度(℃)は、ケルビンを元に定められているため、平常気圧での水の凝固点は0℃ではなく、0.002 519°C となり、沸点は99.974℃と改められているのだそうです。
(摂氏の元々の定義は、水の凝固点を0度、沸点を100度とするものでした)

さて、ケルビンの成り立ちがわかったところで、具体的に色温度について掘り下げていきます。
色温度
色温度が低ければオレンジ、高ければ青と言うのは前述の通りです。
工業的に「白」は6500Kに定められているそうです。

余談ですが欧米のテレビの基準は全て6500Kなのですが、日本においてはデジタル化で6500Kに準拠するよう定められたにも関わらず、すっきりした(青っぽい)色に見えると言う理由で9300Kを標準とするテレビ製品が未だに多いそうです。
ブラウン管時代の色温度が9300Kだった名残りかも知れませんね。

と言うわけで、PCの色温度は6500Kに設定すればいいと思われるかも知れません。
ところが、「印刷業界」での標準は5000Kなのだそうです。
これは一般環境(外光・照明共)に5000K前後の光が多く、プリントを照らす光源とのマッチングによるものとのこと。
(ちなみに太陽の光球は、有効温度 5778K )
※有効温度:黒体(完全放射体)に換算した天体における表面温度の推定値。

摂氏で言えば、太陽の光球は約6000℃、彩層10000℃以上となりますが、彩層が確認できるのは、光球が隠れる皆既日食の時だけなので、光学的に彩層は加味しないとのこと。
一般に太陽の表面温度は、6000℃前後とされているそうです。

日本において、晴天の日中(10時~14時頃)に計測できる、雲やスカイライトの影響を排除した太陽光色温度は、およそ5000K~5600K。

なぜ6500Kが工業的白なのかと言えば、太陽の光と空の青(スカイライト)の混合光の平均値で、人の目が最も白と感じる色温度だからだそうです。
5000Kは、印刷関係の作業環境平均値で、日本印刷学会推奨規格で定められ、統一されているとのこと。

さて、ここで問題になってくるのが、画像側の色調整です。
6500Kのモニターで見ると、5000Kで最適化した画像も9300Kで最適化した画像もなんとなく自然に見えます。
ところが、印刷用設定の5000Kモニターで見ると、6500~9300Kで最適化した画像はかなり黄ばんで見えてしまうのです。
テレビで9300Kが好まれるのと同じように、画像は青味がかった方がすっきりと見えて、オレンジ味が強いと極端に汚く見えてしまうと言うわけですね。
モニター色温度による最適化の差
ご覧の環境で5000Kの画像が青く見える場合、色温度を調整した方がいいかも知れません。

青いモニターで最適化すると、印刷ベースのモニターでは黄ばんで汚く見えます。
当然プリントした時も、黄ばんだ色で再現されてしまうわけです。

カメラのオート撮影なら狂わないのでは?
実はカメラのオート機能や、適当に白い物で合わせたホワイトバランスは意外とズレるらしいのです。
人の目と言うのは、どの色温度であっても「これが白」と認識すると、脳内で自然な色になるよう色補正を行います。
これを色順応と言いますが、色覚が確実にシフトしてるわけではなく、色の錯視が起きているとのこと。

青いモニターの場合、色調がオレンジ方向にズレている画像でも、補色関係で相殺し、適切な色調として認識してしまうのだそうです。
そのため、色調がズレていることに気付かずに、カラーバランスの悪い画像を披露してしまうことになるわけですね。

簡単に言うと、色温度の高い(青い)モニターでは大抵の画像をきれいに見ることができますが、その分、正しい色判断がしづらくなると言うことです。

ネット上にある商品写真、タレント画像などの多くは、印刷ベースで色調を整えていますから、5000Kのモニターでとてもきれいに見えます。
それらの画像(印刷に適した色調)に足並みを揃えるには、ディスプレイの設定を5000Kにすることが望まれます。

また、ディスプレイを5000Kにした場合、部屋の照明も昼白色(5000K付近)に合わせることで、違和感なく作業できるそうです。
6500Kの設定に慣れていると、かなりアンバー(褐色)に見えるかも知れませんが、照明を揃えればすぐに慣れますし、適切な色判断で画像を表示・提供をしたいと思う方には、変更の検討をお勧めさせていただきます。

もし、ディスプレイに色温度の設定がない、数値化されていないなどの場合、こんな無料ソフトもありますので、参考にしていただきたいと思います。

Sunset Screen
http://www.skytopia.com/software/sunsetscreen/
対応OS:Windows XP/Vista/7/8/8.1/10

ver1.30から有料化されました。
無料版のver1.28はこちらから入手可能です。
https://www.neowin.net/news/sunsetscreen-128/

Windowsなどは、OS(ソフト側)のモニター調整と、ディスプレイドライバ(ハード側)と、複数の色調整機能が入ります。
Sunset Screenは、OS側の設定をリセットしてくれるので、ソフト側の二重補正は回避されます。

OS(Win10)の色調整
Win10の色調整画面

ディスプレイドライバの色調整(一例)
ディスプレイドライバの色調整
特に色の偏りなどがなければ、ハード側もデフォルトで問題ないと思われます。

Sunset Screenは英語のソフトで日本語化はされていませんが、こちらで使い方を説明してくれています。

SunsetScreen の使い方
https://freesoft-100.com/review/sunsetscreen.html

一般にPC用ディスプレイはsRGB規格で6500Kと定められています。(一部例外もあり)
ディスプレイ側を6500Kあるいはデフォルトにし、サンセットスクリーン側の色温度も6500Kにした上で、補正(Running)をON/OFFしても、画面の色に変化がなければ、一応基準の色温度(D65)を得られていると判断していいようです。
不安な場合、スマホに無料の色温度測定アプリを入れて確認することもできますが、あくまで簡易的で不正確なものになります。
(製品の設定値の違いや劣化など、そこから先はキャリブレーションの領域です)

Sunset Screen設定画面
sunset screen
なお、昼間にナイトカラーを動かしても、デイカラーの設定で表示されるため確認できません。
操作する時間帯によって、デイカラー、ナイトカラーどちらを動かすかが変わります。

デイカラー、ナイトカラー、共に5000Kに設定すれば完了ですが、もし5000Kにして、少しだけオレンジ寄りの白にならない時は、ディスプレイを疑ってみてください。
部屋の照明も揃え、ディスプレイに目が慣れた状態で、画面全体に白を表示して色付きを感じる場合、「そこから」自分の目で見て一番「白」と思える所へ追い込めば、簡易的ですがニュートラルな環境に近づけられるとのこと。

まずはモニター色温度を5000Kに設定。
プロは、さらにそこから正確な色を追い込んで行くそうです。

以上、自分なりに調べたモニター色温度と表示される画像の関係でした。

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まずはまるっと2ちゃん情報の引用

-ここから-

シリコン・TPE(エラストマー)の色移りについて

樹脂から出るブリード(浸み出し油)は、樹脂の可塑剤(軟化成分)であり、
不揮発性(乾燥しない)で、色素を溶融する性質を持つ無色の油です。
サラサラした成分なので、手や衣類に付着しても気付きませんが、
手を洗う時ヌル付きを感じたり、衣類に油取り紙を当てると油染みができます。
また、ブリードが多いと空気中の粉塵を吸着してタック(べたつき)になります。

染料で染めた衣類や、繊維自体に色を付けた化繊でも、可塑剤は色素を溶融し、
しかも乾かないため、ブリード自体が染料のような状態になります。
色の濃い衣類は、軽くこすっただけで色素が転写されてしまいますし、
色が薄い物でも、長時間触れていると色素が溶け出て樹脂を汚染します。

怖いのは、1回着せて大丈夫だった衣類でも、ブリードが付着していれば、
どんどん色素が融解され、再度樹脂に触れた時に、容易に色移りさせてしまう点です。

Bleed:染み出し Tuck:粘着

色移りを防ぐには、
・色素を持たない素材(白・生成り)を使用する。
・素材と衣類の間に1枚噛ませて、ブリードを付着させない。
・万が一ブリードが付着した衣類は、油分が完全に落ちるまで洗濯する。

なお、洗濯を繰り返したり、漂白すれば色移りしないと言うのは迷信で、
色素が残っている以上、可塑剤(軟化成分)は色素を融解して色移りを起こさせます。
ブリードには、洗濯・漂白・柔軟剤(コーティング)は意味がないと心得えましょう。

それから、防水スプレーに使われる成分はシリコンオイルです。
TPEと相性の悪いオイルの場合、樹脂や衣類を余計に傷めるため、
絶対に使ってはいけません。

また、シリコン・TPEには、粘着テープも絶対使ってはいけません。
ブリードが粘着剤を溶融させると、親和性が高まって樹脂を変質させます。
樹脂の表面が、ただれたように融けてしまうので絶対に使わないこと。

安くなったとは言え、10万20万する高価なドールです。
正しい知識で、色移りなどの憂慮すべき事態に備えましょう。

-ここまで-

とてもわかりやすくまとめてあって参考になりました。
自分も実際8月にTPEドールをお迎えして、ブリードに色々困らされています。

上記の色移りのほかに、
・衣類に付いたブリードで紙に油ジミができる。
・靴に付いたブリードが合成皮革を分解して悪臭を出す。
・手袋をして触っても浸みて手に付くのでベタベタする。
TPEドールのブリード被害

何より困ったのは靴から出るガスですね。
プラスチックが焦げているような、とても嫌なにおいのガスが出るのです。
また、色素も分解されるので、靴のインソールの色が褪せたりしています。

こんなことがあるので、TPEドールに着用させた衣類・靴は他のドールに流用できません。
へたにウレタンやビニールに付いたら素材劣化は免れませんし、衣類も色移りしやすくなって、被害が拡大します。

ブリードは手から手へ、物から物へと移り、建物全体を汚染します。
つまり、TPEドールが1体あるだけで、他のドールを保管できない環境になってしまうと言うことなんですね。

参考にしていただければ幸いです。
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ドールと付き合うようになると、パウダーが必需品になります。
TPE、シリコン樹脂、ソフビなどのブリード対策のほかに、布素材の手触り改善、汚れ防止にも役立ちます。

しかし、ひとくちにパウダーと言っても、配合成分でドールに不向きな製品もあるようです。
主な製品の成分を調べ、ドールケアに最も適した製品を割り出しました。

結論:ドールケアに最も適したパウダーは、純タルク系製品である。
理由は単純にコーンスターチや添加剤は、ドールに悪影響を及ぼす可能性があるから。
以下、軽く製品を紹介します。

1、ジョンソン ベビーパウダー 微香性
ジョンソン ベビーパウダー 微香性
成分 タルク 香料
タルク(Talc):滑石(かっせき)という鉱石を微粉砕した無機粉末
においがあるので、吸い込みすぎを防げます。
においが苦手は方は食添タルク(無香)がお勧め。

2、タルク(食添) 500g 小堺製薬
タルク(食添) 500g 小堺製薬
成分 タルク
食添で純度は高いですが、若干粒子が粗いです。
やさしく扱うことを前提に、最もコスパがよく使い勝手のいいパウダーです。
※別途パウダーケース、パフの用意が必要です。

3、メーカー純正品
4woodsさんなど、ドール専用にキメの細かいパウダーを用意されているメーカーもありますので、予算とお好み次第で、純正品を選ぶのも賢い選択と思われます。

なお、パウダーの塗りすぎは、潤滑油を吸引しすぎて素材の硬化を早める危険性があります。
薄く塗って、付きすぎた分は払っておくことが重要ですね。

タルクは大量に吸い込むと、滑石肺と呼ばれる肺疾患になる可能性があります。
純タルク製品に強めの香りを付けたものが多いのは、多量に吸い込まないようにするためと思われ、使用には注意を要します。
その点だけ十分に注意してご使用ください。

と言うわけで、パウダーについて述べましたが、どうせ使うなら適したものがいいですよねって言う情報提供です。
現在ご使用されているものを否定しているわけでもありませんし、純タルクにも滑石肺になると言う難点がありますので、絶対と言うものではありません。
あくまで、参考と言うことでお願いします。

※2020年9月1日に記事を修正させていただきました。

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